若い世代の手本であるはずの高齢者が、逆に公共の場で若者から眉をひそめられてしまう事例が後を絶たない。高齢者たちの「品格」を失った行動には、ツイッターなどネット上で、多くの若者から厳しい指摘が投稿されている。
〈年寄りは自分を弱者だと理解して開き直るからな〉
〈高齢者は大事にしなくてはいけないと思いますがそういう人を見るたびに大事にしたくないって思っちゃいます〉
〈若い人よりずっとマナーが悪い〉
そうした若者たちの声は、ネット上にとどまらない。時には現実社会で直接ぶつかり合うこともある。北関東にあるスーパーに勤務する30代女性が語る。
「いつもスーパーの出入り口に一番近いところにある障害者用駐車場に車を駐めるおじいさんがいるんです。見たところ体が不自由には見えないし、時には孫を抱きかかえている。
先日、障害者マークを貼った車が来た時にもそのおじいさんが先に駐めていたので、見かねて『そちらは障害者の方の駐車場です』と注意したら、『私は高齢者だ。障害者と同じようなもんだ』『常連客に向かって文句をいうのか』と言い返されました」
都内のスーパーでも“逆ギレ事件”は起きた。混雑する夕方のスーパーではレジに列ができる。そんなとき、仲間内で話していて列があるのを気付かないふりしながら堂々と横入りする高齢女性たちがいた。店員が「並んでください」と注意すると、「年寄りに長い時間並べっていうこと?」と睨まれた──。
※週刊ポスト2014年12月12日号