様々な手口の詐欺事件が発生している昨今。ということは、それに騙されてしまうお人好しがいるということでもある。東京都に住むパートの女性Sさん(35才)の夫(38才)は、公立中学の教師だというが、とにかくすぐに騙されてしまうというのだ。Sさんが告白する。
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中学教師のダンナは、何か言われるとすぐその気になって、簡単にお金を払うし、契約書にサインをするという困った人。教え子が「先生が買ってくれたら、課長になれるんです」なんて言ってきたらイチコロよ。
私が、片っ端からクーリングオフして、被害を最小限に食い止めてきたけど、先日、まさかここまでバカだったとは…という事件が。
休日で私が昼寝をしていたときのこと。「えーっ」ってダンナの悲鳴が遠くから聞こえるんだわ。耳をそばだてると、電話で誰かと話している。
「カミサンが会社のお金を横領したんですか? 30万も? てか、カミサン、いつの間に就職してたんだよ、もう」
私がリビングに飛び込んで「それ、振り込め詐欺よ」と言うと、それまで「はい。そうですか」と冷静に対応していたダンナが、なぜか突然パニック。
「わあ。詐欺師の、横領のカミサンが目の前にいますっ」って、電話にしがみついたんだから。
どっち疑ってるのって、もう腹が立つよりあきれ返ったわよ。もちろん、電話は切れて、30万円は無事だったけど、いつまでこのバカと夫婦でいられるか、自信なくなっちゃった。
※女性セブン2014年12月25日・2015年1月1日号