カレンダー市場に異変が起きている。定番の人気アイドルのものを押しのけ、前代未聞の累計24万部(12月11日現在)でダントツのトップに躍り出ているのが、元テニスプレイヤーの松岡修造氏の日めくりカレンダー『まいにち、修造!』である。
教え子の錦織圭選手が全米オープンで準優勝したことで、今年は各メディアに引っ張りだこだった松岡氏。人気者なのは間違いないが、それだけでこれほど売れたわけではない。 その“熱い”キャラが前面に出た「応援メッセージ」の数々がファンの心をワシづかみにした。
たとえば〈今日から君は噴水だ!〉。なんのこっちゃ、と先を読むと、〈噴水は、喜びも悲しみも、楽しさも悔しさも、すべてを一所懸命出し切っている。だからあれほどキラキラと輝いているんだよ。君も噴水になってみろよ〉との修造節が。う~ん、やっぱりよく分からないけど、ちょっと元気になる……かも。他にも、
〈僕は春夏秋冬、いつも紅葉している〉
〈自分を持ちたいならサバになれ!〉
と、「?」が浮かんでしまうメッセージが、修造サンの「変顔」とともに31日分並んでいる。
解説を読んでもイマイチ意味が分からない言葉が多いが、眺めているうちに独特の熱さに押し切られ、自分も錦織クンになれそうな気がしてくる。販売元のPHP研究所によれば「食べ物ネタが多いのは『くいしん坊!万才』のロケ中に感じた言葉が多いから」(広報担当)なのだとか。
修造カレンダーに負けない熱量を感じるのが、芸能界イチの「肉バカ(肉好き)」を自任するダチョウ倶楽部の寺門ジモンがプロデュースした肉カレンダー『MEAT JOURNEY 2015』だ。
寺門が厳選した「必ず食べたい肉料理」が各月を飾る。ステーキ、焼肉、ホルモン、すき焼き……。どの写真からも今にも肉汁がほとばしってきそうなド迫力。中には、長年にわたって取材拒否を続けていたにもかかわらず、ジモンの熱意にほだされ掲載を許可した店舗もある。肉マニアにとっては資料価値の高い一品に仕上がっている。
※週刊ポスト2014年12月26日号