芸能

ボカロ技術で蘇ったhideの歌声 若い世代のファンの反応は?

 1998年に多くのファンに惜しまれつつ天国へと旅立った、元X JAPANのギタリスト・hide。生誕50年を迎えた2014年、未発表曲であった『子 ギャル』がYAMAHAのボーカロイド(ボカロ)技術とI.N.A(いな)氏のプロデュースにより、2年の歳月をかけて完成し、12月10日に発売された。これを受けて生前からのファンのみならず、現役時代のhideを知らない若い世代にも衝撃を与えている。

 大学生Aさん(22歳・女性)はhideを知った経緯を「自分が好きなバンドのメンバーが、『尊敬している人』や『影響を受けた人』に、X JAPANとかhideさんを挙げることが多かったから」だという。今回の『子 ギャル』の発売にについてこう話す。

「ボカロで未発表曲が再現されたのはニュースで知りました。流れてきた声はhideさんそのものだった。CDも発売前日にフラゲ(フライングゲット)しました。『子ギャル』という言葉すら使ったことがないし古くさいと思っていたけど、hideさんが歌うと新しい感じがした。曲を聴きながら、1990年代のギャルってどんな感じだったのか、想像を膨らませています」(Aさん)

 中には故人の声を編集することや、亡くなってからかなりの年月が経つのに、今更ビジネスにすることへ批判的な声も出ているという。しかし、大学生のBさん(21歳・男性)は、そうした意見に反論する。

「これは既存のボーカロイド技術でhideの声を再現したのではなく、これまでhideが歌った歌声を素材にして、それをボカロ技術でつなぎ合わせて再現したもの。テレビの特集で『子 ギャル』を聴いたとき、まるで今の時代にhideが戻ってきてくれたかのような感動があった。はじめは亡くなった人の声を“操作”することへ疑問もあったけれど、歌声を聴いた瞬間に涙が出てきたので、ファンとして感謝したい」(Bさん)

 リアルタイムで活動していたhideを見たことはないものの、数年来のhideファンだという大学生のCさん(19歳女性)はこう語る。

「ボカロではなくて、ホンモノのhideちゃんだと思いました。故人で金儲けするな、という意見もあるみたいですが、リアルタイムで活動していた姿を知らない私にとっては、本当に嬉しいクリスマスプレゼントになった。

 今ってhideちゃんほどのカリスマが存在しないと思う。だから、たとえ亡くなっているとしても、たくさんの新しいファンが生まれて、彼の存在で救われる人が増えるなら良いことだと思う」(Cさん)

 現代の技術が蘇らせたhideの歌声。生前からのファンのみならず、当時のhideを知らない世代にも大きなインパクトを与えているようだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

2024年末に第一子妊娠を発表した真美子さんと大谷
《大谷翔平の遠征中に…》目撃された真美子さん「ゆったり服」「愛犬とポルシェでお出かけ」近況 有力視される産院の「超豪華サービス」
NEWSポストセブン
新田恵利(左)と渡辺美奈代があの頃の思い出を振り返る
新田恵利×渡辺美奈代「おニャン子クラブ40周年」記念対談 新田「文化祭と体育祭を混ぜたような感覚でひたすら楽しかった」、渡辺「ツアーも修学旅行みたいなノリ」
週刊ポスト
放送時間を拡大しているフジテレビの『めざましテレビ』(番組公式HPより)
日テレ『ZIP!』とフジ『めざまし』、朝の“8時またぎ”をめぐるバトルがスタート!早くも見えた戦略の違い
NEWSポストセブン
新政治団体「12平和党」設立。2月12日、記者会見するデヴィ夫人ら(時事通信フォト)
《デヴィ夫人が禁止を訴える犬食》保護団体代表がかつて遭遇した驚くべき体験 譲渡会に現れ犬を2頭欲しいと言った男に激怒「幸せになるんだよと送り出したのに冗談じゃない」
NEWSポストセブン
公的年金は「社会的扶養」「国民の共同連帯」「所得再分配機能」(写真提供/イメージマート)
《まるで借りパク》政府の基礎年金(国民年金)の底上げ案 財源として厚生年金を流用するのは「目的外使用」ではないのか、受給額が年間8万円以上減額も
NEWSポストセブン
地元の知人にもたびたび“金銭面の余裕ぶり”をみせていたという中居正広(52)
「もう人目につく仕事は無理じゃないか」中居正広氏の実兄が明かした「性暴力認定」後の生き方「これもある意味、タイミングだったんじゃないかな」
NEWSポストセブン
『傷だらけの天使』出演当時を振り返る水谷豊
【放送から50年】水谷豊が語る『傷だらけの天使』 リーゼントにこだわった理由と独特の口調「アニキ~」の原点
週刊ポスト
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
《英国史上最悪のレイプ犯の衝撃》中国人留学生容疑者の素顔と卑劣な犯行手口「アプリで自室に呼び危険な薬を酒に混ぜ…」「“性犯罪 の記念品”を所持」 
NEWSポストセブン
原監督も心配する中居正広(写真は2021年)
「落ち着くことはないでしょ」中居正広氏の実兄が現在の心境を吐露「全く連絡取っていない」「そっとしておくのも優しさ」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
〈山口組分裂抗争終結〉「体調が悪かろうが這ってでも来い」直参組長への“異例の招集状” 司忍組長を悩ます「七代目体制」
NEWSポストセブン
休養を発表した中居正広
【独自】「ありえないよ…」中居正広氏の実兄が激白した“性暴力認定”への思い「母親が電話しても連絡が返ってこない」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「うなぎパイ渡せた!」悠仁さまに筑波大の学生らが“地元銘菓を渡すブーム”…実際に手渡された食品はどうなる
NEWSポストセブン