元衆議院議員でタレントとして活躍している杉村太蔵氏(35才)。『サンデー・ジャポン』(TBS系)をはじめとしたバラエティー番組に引っ張りだこだ。初の著書『バカでも資産1億円「儲け」をつかむ技術』も売れ行き好調で、最近では取材のオファーも多いという。そんな多忙を極める杉村氏だが、いわゆる芸能事務所には所属していない。マネジメントはすべて杉村氏がひとりで行っているのだ。
「スケジュール管理はやっぱり大事ですね。テレビ出演のオファーが来た時には、『裏かぶり』がないかどうかしっかり確認しています」
そう当たり前のように語る杉村氏。「裏かぶり」というのは、同時間帯に放送する複数の番組に出演することで、タレントが絶対にやってはいけないNG行為だ。業界関係者なら常識と言えるものだが、杉村氏はどうやってこうしたルールを知ったのか?
「芸能界の仕事を始めるようになってから、スタッフのかたやタレントのかたにいろいろ話を聞いてまわって芸能界の作法を覚えたんです。ぼくは、証券マン、国会議員と経験してきましたが、芸能界ではまったくの新人。教えていただくという姿勢で、いろんな人の話を吸収しました」(杉村氏・以下「」内同)
杉村氏のマネジメントはスケジュール管理だけではない。ギャラ交渉にまで及ぶ。番組からオファーがあった際に、自分が考えていたギャランティーよりも低い価格を提示された場合、自らの「基準価格」を提示し、スタッフと直接交渉するという。そもそも、その基準価格というのは自ら算出したものだ。
「証券マン時代に培った知識と人脈を駆使してぼくにオファーが来たある番組の総予算を調べ、そこから計算したんです。番組制作には美術費、技術費、編集費などがかかりますよね。まずそれらのコストを調べ、総予算から引くと、出演タレントの合計ギャランティーとなる。そこから関係者に話を聞いたりして、各タレントのギャランティーを推定し、自分のギャランティーが出演者の中でどのくらいのポジションなのか見当をつけたんです」
そうした“調査”の結果、「基準価格」を決めたという。あとは、仕事の内容や拘束時間などを加味しながら、希望のギャランティーを設定して交渉に当たるという。ちなみに、仕事が終わってから請求書を作ってテレビ局に郵送するのも杉村氏の仕事だそうだ。
2010年の参議院議員選挙落選からわずか4年で、資産1億円を築き上げた杉村氏。「自分を安売りしないことを常に心がけています」とキッパリ。そうした姿勢が、「儲け」を呼び込んでいると言えそうだ。もちろん、ギャランティー以上の働きをする“企業努力”を怠らないようにしていると、杉村氏は最後に付け加えた。