老後資金のためにしっかり知っておきたい年金のこと。しかし、未納期間がある場合、充分な支給があるのかというのは気になるところだ。
基礎年金(国民年金)の受給資格を得るためには25年(将来的には10年を検討中)以上、満額受給するためには40年間国民年金保険料を払う必要があるが、保険料の支払い期間は60才まで。
そのため、60才になるまでの間に一定以上の未加入期間があると、納付期間不足のために、満額受給できない、もしくは、受給資格を得られない、といったことになってしまう。
しかし、国民年金は納付期限から2年が経過すると、保険料の未納分は納付できなくなってしまう。そうしたケースを救うため、2012年10月から2015年9月までの3年間に限り、過去10年分まで未納分をさかのぼって納めることができる制度がある。
たとえば1か月分(約1万5000円)を後納することで増額される年金額の目安は年間1610円(平成26年度)。増額分の累積は2年目に3220円、3年目に4830円…と年金を受け取っている限りどんどん増えていくため、10年弱で元を取れる計算だ。しかも、後納した保険料は所得から全額控除(社会保険料控除)されるので、節税のメリットもある。
※女性セブン2014年12月25日・2015年1月1日号