【書籍紹介】『縁の切り方 絆と孤独を考える』中川淳一郎著/小学館/740円+税
ネットやリアルで「つながりたがる」人は多い。しかし、人はそれで本当に幸せになれるのか? ネットニュースの第一人者である著者は、ALSアイスバケツチャレンジ、震災時の感動ツイート、フジテレビデモなど具体的な事例をもとに、SNSなどにはびこる「絆至上主義」を一刀両断。そのうえで、人間関係を棚卸しすべきだと指摘する。
《不快な人間、自分にとって付き合ってもつまらない人間、利のない人間とは極力距離を置く。そして、その人間関係を終わらせると判断した場合は、覚悟をもったうえでキレ、我慢できないほど怒りを覚えた相手には、罵倒して縁を切る》(序章より)
筆者のふんだんな実体験をもとに、縁を切る際の具体的な方法や、縁切りのポイントも示してある。本書を読めば、不要な「絆」ではなく、本当に必要な人間関係が見えてくるはずだ。
※SAPIO2015年1月号