1月4日から大河ドラマ『花燃ゆ』(NHK総合)が始まる。幕末から明治維新にかけての日本の動乱期に長州(山口県)の萩を舞台に活動した吉田松陰ら長州藩士の姿を、彼らを支えた家族の視点から描く。主演の井上真央(27)は松陰の妹・文(ふみ)を演じる。井上は2011年に朝ドラ『おひさま』の主役を演じて、ついに大河の主演の座も射止め、まさに順風満帆。
ただし、今回の大河は制作発表から物議を醸した「問題作」だった。通常なら放送2年前の春から夏にかけて制作発表されるのが通例だが、『花燃ゆ』の発表は2013年の12月までずれ込んだ。
吉田松陰は安倍晋三首相が「尊敬する」と公言する人物。「総理の地元の山口県ありき」で急遽、舞台の選定が行なわれた形跡もあったため、「NHKが時の政権に配慮したのではないか」との疑惑が取り沙汰された。
本来は番組制作にノータッチのはずの籾井勝人会長が、ドラマの内容が気になるのか、「スタジオ撮影を視察しに来ることもある」(NHK関係者)という。
※週刊ポスト2015年1月1・9日号