1925年生まれの脚本家・橋田壽賀子さんは現在89才。仕事が一段落した2015年は、客船で旅をする予定で、50日間の船旅でスエズ運河を渡るのだという。
90才を目前にして、探究心と好奇心を満たせるのは元気な体があるからこそだが、そんな橋田さんの体作りの源は「運動」にある。
「月水金と週に3回、1時間程度、ジムでトレーニングをしています。足を回したり、ボールを使いながらストレッチしたり、足を上げ下げする体操をしたり。これは転ばないための訓練です。トレーナーさんからは『80才のかたにできないトレーニングを90才の先生ができるのはすごい』と言われます。それから、週に1~2回は泳ぎます。水泳はもう40年以上続けている。
もともとはかなづちでしたが、あえて挑戦してみたのもやっぱり好奇心からなんでしょう。何事も興味を持ったらチャレンジすることが大切ですから。今は背泳ぎで800m、クロールで200m、計1km泳ぎます。背泳ぎは腰に負担がかからないし楽なんですよ」(橋田さん)
自宅でも日々の運動は欠かさない。そのお供は、橋田さんの“商売道具”だ。
「テレビで午後、昔のドラマの再放送をやっているでしょう。仕事をしてた時はドラマを見る余裕もなかったから、今はテレビを見ながらバイクを漕いでいるんです。膝を動かすためにね。足腰を鍛えるために、バランスボールを使った運動もしています」(橋田さん)
橋田さんの代表作のひとつである女の一代記『おしん』は、83才のおしんが自分の人生を振り返るシーンから紡がれていく。そのおしんより6つ齢を重ねた橋田さんは、その飽くなき好奇心を抱き、これからも原稿用紙にペンを走らせることだろう。
※女性セブン2015年1月8・15日号