大相撲は2014年もモンゴル勢が話題を独占した。その一方で、かつては「日本人の心がよくわかる」といわれた白鵬も、最近は塩を取りに行く時や、懸賞金を受け取った後の動作に品格がないと批判され、“朝青龍化”が進んでいるともいわれる。モンゴル勢力が上位を独占し続けるだけでは角界の活性化は難しい。
日本人力士にも希望の芽はあると元NHKアナウンサーで東京相撲記者クラブ会友の杉山邦博氏はいう。
「遠藤は大関まではいけます。ただ、横綱となると厚い壁があるので容易じゃない。次に期待されるのは、九州場所の新十両・輝(かがやき・高田川部屋)です」
かつての名横綱・輪島と同じ石川県七尾市の出身で遠縁にあたる。まだ20歳ながら192センチ、148キロの理想的体格で、指導力では定評のある親方(元関脇・安芸乃島)に攻撃型相撲を叩き込まれてきたことも頼もしい。2015年中に白鵬から金星を挙げるようなドラマは起きるか。
※週刊ポスト2015年1月1・9日号