連続テレビ小説『マッサン』(NHK)でひとつのテーマになっているのが国際結婚だ。ドラマに描かれるように、文化の違いに戸惑うケースは現実にも多いようだ。親や親戚の反対にあったり、日本では常識でも相手の国では常識ではなかったり…。
All About「国際結婚」ガイドのシャウウェッカー光代さんは、文化の違い、価値観の違いなどを背景としたトラブルに悩んでいる夫婦の話を聞くことがよくあるという。
「夫婦になって最初に直面するのが食事の問題です。日本でインド人と知り合って結婚したある女性は、ご主人に教わって本格的なインドカレーをよく作っていました。ところが、本場のカレーは大量の油と香辛料を使うため、ある日、全身にじんましんが出てしまいました。漢方薬と皮膚科通院で完治するのに約1年。その後はご主人のインド料理とは分けて、自分の分だけ和食中心にしているそうです」(光代さん)
光代さんによると、国際結婚して海外在住の場合は、子供の教育をめぐって、日本語学校に通わせたい日本人妻と自分の母国語だけで充分だと反対する夫の対立があったり、あるいはイスラム圏で夫の許可なしに妻は外出できないなど、宗教上の問題からトラブルが発生したりするケースが多いという。
「国際結婚において大事なのは、結婚を決める前にお互いの価値観の違いをしっかり理解すること。相手の国について調べたり、海外に住む場合は実際にその国に行って結婚前に住んでみるのもよいでしょう。自分の子供が国際結婚をしたいと言い出した時も、子供の教育はどうするのか、終のすみかをどうするのかといった将来にわたる計画を立て、意見を交わすことが大事です」(光代さん)
事前にリサーチしたとしても、さまざまな価値観の違いや考え方のギャップに戸惑うシーンは必ず出てくる。しかも、夫からはこんな意見が。
「日本人女性は何を聞いても返事はいつも『may be(たぶん)』。もっとはっきりしてよ!」
愛は国境を超えても、習慣は超えられない!?
※女性セブン2015年1月8・15日号