消費増税の先送りを理由に解散に踏み切り、安倍晋三首相は選挙に勝った。だが、国民には次から次へと負担増が押し付けられる。
増税ラッシュも続く。この1月から相続税が増税され、世界一高くなった。相続人が妻と子供1人の場合、従来は遺産総額が7000万円まで非課税だったが、今後は預貯金や不動産などを合わせて相続額が4200万円を超えると最高55%の税金がかかる。
「相続税」は一部の資産家だけの悩みではなくなり、地価が高い東京国税局管内では、持ち家の庶民の多くが納税を強いられ、課税申告が必要なケースが全体の半数になるとの試算もある。
廃止のはずだった自動車取得税は、なんと存続されることにされた。
たばこも増税される。自民党は税率が低いことから価格が安く、高齢者に人気の「わかば」「エコー」など6品目の税率を段階的に引き上げる方針だ。
※週刊ポスト2015年1月16・23日号