岡田克也氏、細野豪志氏、長妻昭氏による三つ巴戦となった民主党代表選(1月18日投開票)。代表選出が有力視される岡田氏だが、過去の実績を見ると、岡田氏には勝負勘がない。
2012年には副総理として当時の野田佳彦首相の解散を後押しし、結果、歴史的惨敗によって政権の座から転落した。代表時代の2005年の郵政解散でも、自民党が分裂選挙となったことから「これで政権交代が実現できる」と喜び勇んだ挙げ句、自民党に圧勝を許した。政策がひどいのは同じでも、選挙に強いだけ安倍自民のほうが役者が上かもしれない。
もっとも、細野、長妻両氏も反省が足りないという意味では同じ。
「明るい細野」を掲げた細野氏は福島第一原発事故の後、菅・野田両内閣で原子力担当相を務めて「事故収束宣言」を出したが、被災者の多くは今も帰還できず、将来が見えない「暗い生活」を強いられている。
「年金守ります」をキャッチフレーズにした長妻氏も、厚生労働大臣として年金改革の責任者の立場にあったが、改革どころか年金崩壊はさらに進んでいる。3人とも国民の期待を裏切り、反省も総括もしていない。
にもかかわらず「ブレない」「明るい」「年金守ります」というフレーズを臆面もなく打ち出すコップの中の争いでは党の再生などできるはずもない。
※週刊ポスト2015年1月30日号