1人の女子大生が大メディアを向こうに回した前代未聞の法廷闘争は、女子大生の「完全勝利」となった。
銀座のクラブでホステスのアルバイト経験があることを理由に「清廉性がない」と日本テレビのアナウンス職の採用内定を取り消されていた東洋英和女学院大4年・笹崎里菜さん(22)が日テレを訴えた民事訴訟で和解が成立。今年4月にアナウンサーとして日テレに入社することが正式に決定した。
この問題は本誌も早くから報じ、同局の姿勢を批判したが、その後、他の民放各局もこぞって報道したため、笹崎さんは期せずして入社前から抜群の知名度を手に入れた。日テレ社員がいう。
「世間からこれだけ批判されるとは局側も予想外だった。法廷闘争の長期化は得策でないと判断したのでしょう。結果、局としてはある程度の度量も見せられたし、注目度の高い女子アナも確保できた。そう考えれば悪いことばかりではない」
とはいえ、笹崎さんの前途は多難だ。入社前に一悶着あった女子アナが、社内で「腫れ物」として扱われる可能性は否定できない。
「日テレはアナウンス技術の講習などアナウンサー養成カリキュラムが他局に比べて非常に厳しく、“新兵訓練”と称されるほどです。スパルタ指導は当然ですが、彼女がそれに耐えられるかどうか。それにスキャンダルに対しても寛容じゃない。
夏目三久アナ(30・現フリー)のプライベート写真が雑誌に流出した時も、夏目アナはエース候補だったのにほとんどの番組から干された。今回も同じことが起こらないとは限らない」(前出・日テレ社員)
※週刊ポスト2015年1月30日号