【書籍紹介】『野村ノート』野村克也・著/小学館文庫/552円+税
【選者】二宮清純 スポーツジャーナリスト。インターネットマガジン『スポーツコミュニケーションズ』責任編集。『プロ野球の名脇役』(光文社新書)他著書多数。
2020年東京オリンピック・パラリンピックに野球・ソフトボールが戻ってくる可能性が、にわかに高まってきた。五輪で野球は5回、正式競技として採用されているが、日本が頂点に立ったことは一度もない。
柔よく剛を制す。小よく大を制す。本書は日本が志向する「スモールベースボール」のバイブルと言っても過言ではない。とりわけ配球に対するマスク越しの考察は深く、鋭く、アマ・プロ問わず全野球人必読の書である言えよう。
※SAPIO2015年2月号