「そろそろキャラ作りに着手しないとやばくない?」
年明け早々、怒られる夢を見た編集担当「セブ姉」が召集をかけ、女性セブンスタンプ班(JSSH)の緊急会議が開かれた。
クリエイターズスタンプでウケているものには、なんといっても丸みのあるキャラクターデザインが多い。
LINEオリジナルキャラクターのムーン、コニー、ブラウンは、あの丸っこいフォルムがたまらない魅力だ。
「私たちのスタンプを使っていただきたい対象者を、女性セブンの読者中心層である40代以上の主婦層とした場合、あまりかわいすぎるのも、敬遠されるのでは?」
そんな、アラフォーの本誌記者Kの心配をセブ姉は一喝。
「そうね、でも、女性はいつまでたっても乙女心を持っているもの。かわいいものは、いくつになってもウケると思うの」
確かに。50~60代でもキティちゃん好きは多い。かわいいキャラクターは和むし、送られてきても癒されるはず。さっそくJSSHのメンバーでかわいい動物の写真集や人気のキャラクターの人形などを持ち寄って、研究を開始。
「東京スカイツリーのキャラクター・ソラカラちゃんは、目が大きくて顔も丸いよね。こういうキャラクターは、老若男女に支持されるのでは? やっぱり人間の女の子にする?」
そんな移り気なセブ姉に対し、記者Kは首を振る。
「いいえ!! これまでのリサーチだと、動物人気が根強かったじゃないですか! かわいい動物キャラにすれば、絶対に売れますってば!!」
そう言い放つと、落書きを始める記者K。幼稚園児の落書きレベルだが、とにかく何か描けばアイディアがわいてくるかもしれない。猫や犬、鳥、うさぎ…。人気の動物を描いてみるものの、なぜだかピンとくるものがない。
「うさぎや犬、猫は、すでに人気のあるスタンプがたくさんあるからねえ~。犬は、田辺画伯の“かっこいい犬。”という強敵が出現しているし。それら人気スタンプを超えるのは、なんとも至難の業かもね…」
セブ姉のそんな現実的なひと言に、肩を落とす記者K。
「マイナーな動物のほうがいいんでしょうか? 例えばヤンバルクイナとかヤモリとか」 記者Kの迷走に、再びセブ姉が一喝。
「ヤモリは丸くないし、ヤンバルクイナが描けるほど、私たちに画力があるとは思えぬが」
ぎくっ。確かにヤンバルクイナを記者Kが描いたら、ただのカラスだし…。
「ふなっしーぐらいのインパクトのあるキャラがいいよね」
自ら購入したふなっしースタンプを眺めるセブ姉。
「うーん、何がいいのか、さっぱりわからない!」
頭をかきむしる記者Kに対して、セブ姉がひと言。
「キャラクターもさぁ、われわれが作るスタンプのコンセプトに合わないとダメじゃない? 用途に合ったキャラにしないと使いづらいというか、インパクトに欠けるというか…」
確かにこれまで取材したクリエイターたちは、用途とキャラクターが、バッチリ合っていたっけ。そうだ! 弊誌そもそもの雑誌カラーを考えて…。
※女性セブン2015年1月29日号