生活を犠牲にしてまでもどっぷりハマってしまうのが、いわゆるネトゲ(ネットワーク・ゲーム)。「ネトゲ廃人」という言葉もあるが、埼玉県に住む70才の女性Hさんは、定年した夫(63才)が、ネトゲにハマりすぎて困っているという。
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もともと凝り性だった夫が、退職して、元の職場仲間とネットワーク・ゲームとやらを始めてから、会話が成り立たなくなっちゃった。
なにせ、朝6時に起きてスーツ着て出勤していた人が、今は午前中は爆睡。昼過ぎにむっくり起き出してきて、いつ着替えたんだかわからないフリースで、パソコンの前に這いだして行くのよ。
それで「お母さーん、お茶くれえー」とか、「昼もまだ食べてないぞー」ってコキ使うから頭にきて、「私、結婚記念日も、誕生日も、何ひとつプレゼントもらったことないよね~」ってイヤミを言ってやった。そしたら、何?
「ゲームの女戦士は、必ずお母さんの名前だし、ものすごく高価な装備だって付けてやってるんだぜ」って、こうよ。
あまりのことに呆れて「離婚しましょ」と言ったら、さすがに顔色変えて謝りまくって、「もう、ゲームはしません」と一筆書いて、ハンコもついた。
と、そのときよ。「オレはな、オレは…。わぁ~っ」ってワケのわからないこと言って、号泣。鼻水流して泣く63才の男が、私の夫かと思うと、こっちまで泣きたくなったわ。
夫に年金がついていなかったら、ま、今、いっしょにいないわね。
※女性セブン2015年2月5日号