高橋ジョージ(56才)と三船美佳(32才)が年の差を乗り越えて歩んだ16年。その間、ナイスカップル大賞やパートナーオブザイヤーも受賞し、芸能界のおしどり夫婦として知られていたが、昨年から今年にかけて一転泥沼離婚訴訟へと陥った。
取材のなかで、高橋の過剰なまでの束縛が明らかに。結婚当初まだ高校生だった三船に部活動を禁止したり、三船の衣装を細かくチェックし胸元があいた服やナマ足はもってのほかだったという声も聞こえてきたりした。
高橋のように相手を束縛したり、言葉や態度によって精神的苦痛を与えたりする行為は、「モラルハラスメント」と呼ばれ、昨今、妻が離婚を切り出す理由の約25%を占めるなど、社会問題化している。
本誌が30~50代の主婦を取材したところ、同じような悩みが続々と聞こえてきた。
「一度浮気を疑われてからは、毎日携帯メールをチェックされています。電話の折り返しも10分以内にしないと延々と着信が来るので、もう怖くて…」(42才主婦)
「“男と知り合う可能性があるから”って、フェイスブックとか、SNSの利用を禁止されています」(35才主婦)
「病院に行く際も、男性医師に診てもらうのはダメで、スポーツジムに通うにしても、“インストラクターが女性ならば行ってもいい”と条件を付けられています。夫は、私が他の男性と話すことが許せないんです」(39才主婦)
「夫は、私が同窓会に行くことも許してくれません。“不倫の温床だ”って、妙な偏見があるんです。行きつけの美容院も、“イケメンが多いから”って、夫の知り合いの店に無理矢理変えられました」(42才主婦)
共通の苦しみを抱える仲間意識ゆえか、彼女たちは今、一様に三船の一挙手一投足をニュースで追いかけており、「16年間もよく耐えたわね…」と、離婚訴訟に踏み切った三船の行動を、涙ながらに賞賛していた。
本誌は同時に、三船の行動について、都内で女性100人にアンケートしたところ、「彼女を支持する」と答えた人が93人、「支持しない」または「一方的すぎる」と答えた人が7人という結果になった。
恋人・夫婦仲相談所所長の二松まゆみさんもこう語る。
「三船さんの選択は正しいです。彼女のような年の差婚で、年上夫が自分の人生経験値を盾に“おまえはこうするべきだ”と締めつけると、妻は何も言い返せないんですよ。
特に三船さんのような超早婚の場合“お前は世間知らずなんだから”という刷り込みが夫によってなされているケースが多く、この関係が何年も続くと、自分の頭で物事を考えることができなくなります」
二松さんによれば、束縛夫になりやすいのは、「おれはこんなに稼いでいる」とか、「おれはこんなに偉いんだ」とか、自分で自分を持ち上げるタイプの人間だという。
高橋もまた、「『ロード』の印税だけで今も年間1200万円入ってくる」「テレビに出なくても生活できる」など、たびたび自慢げに語ってきたように、このタイプに近いのかもしれない。
「仮に夫の束縛が激しくなっても、結婚して日が浅い夫婦なのであれば、“あなたの仕事ぶりは本当に尊敬しているんだけど、こういうところがつらいの”といった、『部分肯定と部分否定』という話し合い方で関係が改善するケースもあるんです。でも、結婚16年目となるとこれも難しい。
三船さんの場合、おそらくお互いに話し合いができる状態ではなく、代理人を通じての交渉しか方法がなかったんでしょうね」(二松さん)
※女性セブン2015年2月5日号