1月5日、名古屋市内で中日の年賀式が行なわれ、冒頭の挨拶で白井文吾オーナーは、「今年のドラゴンズは負けるわけにいかない」と檄を飛ばした。
「某有名選手はドラゴンズに来てくれませんでしたが、あの程度の選手は自前で育て上げる意気込みを、監督、コーチ陣がもっています」
某有名選手とは、熱烈ラブコールをしてFAでの獲得を狙ったオリックスの金子千尋のこと。昨年のパの最多勝にして沢村賞投手を「あの程度」呼ばわりする白井オーナー、86歳にして今なお意気軒高である。
ただし今年の中日は金子に留まらず、西武の捕手・炭谷銀仁朗や、結局オリックス入りが決まった中島裕之に相次いでフラれるなど、補強策は空振り続きだった。新加入はオリックスを戦力外になった八木智哉投手と、3人まとめて1億1400万円というお買い得のドミニカ助っ人トリオくらい。
「新スタッフも元近鉄の大塚晶文が入閣したくらいで、あとは達川光男、辻発彦、長嶋清幸、高柳秀樹、佐藤秀樹の各コーチにチーフや総合といった肩書を付け足しただけ。落合博満GMの意向が、ますます現場に浸透しやすくなったといわれています」(中日担当記者)
※週刊ポスト2015年2月6日号