猫がジャンプする瞬間を捉えた「飛び猫」写真が、ネットを中心に「かわいい」「面白い」と話題だ。『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)、『スッキリ!!』(日本テレビ系)などテレビ番組で紹介されたこともあり、人気が広がっている。
撮影したのは、これまで猫をはじめとした動物の写真を10万枚以上撮ってきた動物写真家の五十嵐健太さん。撮り始めたきっかけについてこう語る。
「4年前くらいに千葉県で写真を撮っているときに、船の上で寝る猫を見つけたんです。日が暮れると、猫が陸地へ戻るために船と船の間をジャンプすると思い、その瞬間を撮影するために待ちました。しばらく撮ることができず、結局、船の上の猫を見つけてから1週間後くらいにやっと撮ることができたんです」
それ以来、「飛び猫」写真に夢中になっていった。その魅力については「日常よりも、ジャンプしているときのほうが、猫が生き生きして躍動感がある点です」と五十嵐さん。確かに、両手、両脚を広げて思いっきりジャンプする姿は迫力満点だ。
撮影では、連写機能は使わない。連写に頼ると、ベストな瞬間がコマとコマの間に入ってしまうからだ。猫が飛んだ瞬間をとらえるため、シャッターを押してから撮影されるまでのタイムラグを計算してシャッターを切る。
「綺麗に撮るための細かいポイントはたくさんありますが、撮影前にカメラの設定などをあれこれと考えてしまうと、シャッターチャンスを逃してしまいます。難しく考えずに、たくさん写真を撮ることが飛び猫写真撮影のいちばんのコツです」(五十嵐さん)
2月20日には、五十嵐さんが撮影した写真集『飛び猫』(KADOKAWA)が発売予定。ますます人気が広がりそうだ。
撮影■五十嵐健太