イスラム国による邦人人質事件が日本に大きな衝撃を与えているが、邦人誘拐・人質事件は過去に何度も起きている。主な事件とその概要をここで紹介する。
【事件名】
時期/国・犯行グループ/事件概要/対応と結果
【イラク日本人青年殺害事件】
2004年10月/イラク「イラクの聖戦アルカイダ組織」/イラクに入国した日本人男性を拉致。犯行グループは、48時間以内の自衛隊撤退に応じなければ殺害すると脅迫したが、小泉純一郎首相は「撤退しない」と表明。/要求拒否・殺害
【キルギス日本人誘拐事件】
1999年8~10月/キルギス「ウズベキスタン・イスラム運動」/日本人鉱山技師4人が、タジキスタンから侵入してきた武装勢力の人質となる。武装勢力は身代金を要求。身代金3億円が支払われた。/身代金支払い・解放
【ペルー日本大使公邸占拠事件】
1996年12月~1997年4月/ペルー「トゥパク・アマル革命運動」/大使公邸を武装組織が襲撃し、占拠。大使館や企業関係者約600人を人質に取った。表向き日本政府は武力突入を控えるようペルーに要請した。/強行突入・解放
【三井物産マニラ支店長誘拐事件】
1986年11月~1987年3月/フィリピン「NPA」/三井物産の若王子信行マニラ支店長が誘拐された。2か月後、右手中指と脅迫状、写真が三井物産などに届く。米国の誘拐コンサルに依頼し交渉。/身代金支払い・解放
※週刊ポスト2015年2月13日号