2月3日、日本サッカー協会は「スペイン当局がアギーレ氏の八百長疑惑の告発を受理したことが確認された」として、日本代表チームのハビエル・アギーレ監督を解任した。解任会見では大仁邦彌会長自身、アギーレ氏の任命責任にも言及。「私を含む役員や関わった責任者に対する処分を検討し、今後理事会に諮りたい」と明言した。
だが一方で、「アギーレ氏の手腕に問題はないので、選任したこと自体に責任はない」との見解を示し、後任監督の選定、交渉には主として霜田正浩・協会技術委員長が当たることを示唆した。
これで収まらないのは、アギーレ問題を早くから本誌などで批判してきた協会顧問の釜本邦茂氏だ。
「サッカー協会の悪い体質だが、今回もW杯で惨敗した反省もなしに、後任監督を決めてきたことが問題の根にある。八百長で監督を解任するなど前代未聞だがその任命責任は重い。にもかかわらずまた同じスタッフが、引き続き次の監督人事の情報収集に当たるのはいかがなものか。
まずは責任問題をクリアにすることが先決。一次予選が6月から始まるからといって、次期監督を焦って探す必要はない。外国人監督で痛い目にあった今回を教訓にして、新しい体制を作り直してから、次の日本人指導者を育てる環境作りをする機会にすべきです」
ファンは協会の動きを厳しく注視している。
※週刊ポスト2015年2月20日号