一攫千金を夢見る宝くじファンの間で、名古屋市守山区が注目を集めている。当せん者が出にくく、キャリーオーバーが当たり前という「ロト7」の1等が2週連続で守山区内の売り場で誕生したからだ。その合計額、何と22億円超!
ロト7は1口300円。1~37までの数字の中から異なる数字7つを選び、すべて的中すると1等最高4億円(理論値)が当たる。
1等の当せん確率は1029万分の1で、日本の宝くじで最も当たりにくい。そのため当せん者が出ないことも多く、その場合は当せん金が次回に持ち越され(キャリーオーバー)、当せん金は最高8億円まで膨れあがる。
その1等が2週連続、同じ場所から出た。1月23日、守山区内の「四軒家ヤマナカCC」で1等8億円が、その1週間後にはわずか6kmしか離れていない「新守山アピタCC」で1等7億579万4000円が出たのだ。しかも「新守山」は2口同時だった。驚いたのは売り場窓口の販売員だった。
「守山区内で先週1等が出たばかりなのに、今度はウチで2口ですからね。買い物ついでに買っていかれる方が多く、どなたが買われたのかも想像がつきません」(新守山アピタCC・渡辺みつるさん)
買い物客の間では「あの人じゃないか」「1人で14億円を手にしたのか」といった噂で持ちきりだという。
別々の人物が同じ売り場で同じ7つの数字を選ぶとは考えにくい。同一人物が2枚購入した可能性が高いと見るのが自然だろう。ロトの販売を受託しているみずほ銀行宝くじ部に問い合わせたが、「個人情報に関する事柄のためお答えできない」とのことだった。
前週に1等8億円を出した「四軒家ヤマナカCC」の販売員・茅野照子さんも目を丸くした。
「当店で出たことだけでも驚いていたのに……。守山区に金運のパワーが集まっているとしか思えません」
しかも、守山区内では昨年4月3日にも「守山イオンCC」でロト6(1~43の数字の中から異なる数字6つを選ぶ。1等最高当せん金の理論値は1億円。キャリーオーバー発生時は最高4億円)の1等、1億2922万4400円が出ている。実に10か月のうちに、ロト6とロト7の1等が4本も出ているのだ。
守山区内には宝くじ売り場が10数店舗しかなく、この3店舗は同一の販売業者の売り場だ。責任者の渡辺彰氏はこう語る。
「過去、香川県観音寺市の売り場でロト7の1等8億円が2口出たことはありますが、ここまで集中して高額当せんが出たというのは初耳です。しかもこの3店舗はジャンボでも実績がある。それぞれの売り場で福を招き入れようと努力してきましたが、それが実って喜ばしい限りです」
※週刊ポスト2015年2月27日号