世の中にはまったくもって話が通じない人もいるという。栃木県に住む専業主婦のWさん(65才)は、長年連れ添った夫(65才)とまったく話が噛み合わないと告白する。
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うちのダンナと話すと、どうして結婚までこぎつけたか不思議で仕方がない。そのくらい話がかみ合わないの。
先日、「友達のお嬢さんが結婚した」と話したときもそう。すかさずダンナは、「結婚といえばさ。甥っ子の結婚相手、いない?」と、関係のない話を持ち出してきたの。ダンナの身内で、独身の甥は45才、バツ2でハゲちらかっている男ひとりしかいない。
そいつの釣り書き持って、「お前も知ってると思うけど、義理堅くていい男だぞ。前の結婚のときの養育費だって、きちーっと払ってて、新しい家庭に入れられるお金は7万円が限度だって。だけど、男の価値は金じゃないだろ。あいつ、心身頑健だし、性格、めちゃくちゃいいからな」と。
もう返事するのもイヤだから黙っていたら、そのハゲ甥っ子、「相手は30代の半ばまでで、できれば大企業に勤め、髪の毛がサラサラで、かわいいよりは美人なタイプ。おっとりした性格で、それで男と交際経験がないお嬢さんがいい」と言ってんだと。
頭にきて「そんな人、いるわけないでしょ!」と言うと、「お前はそうやってオレのすること、なんでも反対するっ」とその釣り書きを床に叩きつけたのよ。
そこまでしておいて、かわいい甥っ子の話はそれ以来なし。なんだよ!
※女性セブン2015年3月5日号