確定申告の季節。主婦が年収103万円を超えると、所得税がかかるほか、夫の配偶者控除が使えなくなり、むしろ負担額が増えてしまうこともあるという。群馬県の輸送業の男性Tさん(42才)の妻も同様のケースに陥ってしまった。Tさんが告白する。
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よく「パート主婦、103万の壁」と言うだろ? 総菜店でパートをやっている妻(38才)にも、「絶対に収入103万円を超えるな」と、口を酸っぱくして言ってたんだよ。
妻も「大丈夫! ちゃあーんと会社に話してあるから」と。それなのに、確定申告直前になって「8000円、超えちゃったみたい」と。
年末にパート数人が、次々にインフルエンザにかかって「Tさんだけが頼り」と言われ、せっせと出勤して、会社と仲間から感謝されたんだって。
ぼくの会社では、8000円でも超えたら、もらっていた家族手当15万円を返さなくちゃいけなくなり、社会保険の扶養からも外れちゃう。お金のことだけじゃない。手続きも面倒くさいったらない。
なのに妻は、「悪いと思ってパパに秘密にして確定申告しなかったらどうなるか、ネットで調べてみたの。そしたら、脱税と一緒だって。会社にばれたら懲戒解雇になることもあるって。ちゃんと正直に話した私って、えらいでしょ? 私に感謝して」ときた。
妻がお金より「感謝」が欲しい人だってこと、忘れてたよ。
※女性セブン2015年3月5日号