プロ野球各球団のキャンプを厳しい目で視察した評論家・広澤克実氏がセ・リーグの順位予想を行なった。予想は以下の通り。
【1】広島【2】阪神【3】巨人【4】ヤクルト【5】横浜【6】中日
「支持されようが批判されようが自身の野球観を前面に出す」をモットーとする広澤氏がセの王者に推したのは広島である。
「一昨年のCS初出場から、チームが大きく成長した。その間に丸佳浩や菊池涼介といった若手が伸び、捕手の會澤翼も1年を通じてマスクを被るなど、選手層が厚くなった。それに若手の精神的支柱になる黒田博樹の加入が大きい。だが、黒田が機能しない場合はBクラス転落もある。それでも期待を込めて1位にしました」
2位は阪神。補強が上手くいかず顔ぶれに変化はないが、「それで優勝を逃すことに繋がるわけではない。投では最多勝のメッセンジャー、打では首位打者のマートンとタイトルホルダーが目白押し。投打において群を抜いています」と分析する。
巨人は上位2チームに差をつけられての3位だという。
「阿部慎之助のコンバートに伴う正捕手問題がひっかかる。小林誠司をメインで使うんでしょうが、捕手はそんなすぐには育たたない。相川亮二を併用することで投手にも不安は広がる。バッテリー間の不安を攻撃面で補えるかといえば微妙です。キャンプでは阿部や村田修一に衰えが見え、坂本勇人も相変わらず一つ一つのプレーが雑に見えた。走力でかき回せるわけでもない」
そして下位。4位に古巣・ヤクルトを置いた。
「補強したといっても上位3チームを脅かす力はない。横浜も選手と監督の信頼関係が見えず4位も難しい。中日に至っては何もかもが不安要素で最下位も十分あります」
※週刊ポスト2015年3月6日号