中国人民解放軍は新たな兵員募集要項や幹部の昇格規定を発表し、「今後は厳格な体重の基準の設ける」などとして、肥満が新兵採用や昇進に影響があることを明確化した。このため、インターネット上では、顕著な肥満体で有名な、毛沢東の孫の毛新宇・少将や習近平・中央軍事委主席の名前があがり、格好の笑い話のタネになっている。
軍機関紙「解放軍報」(電子版)によると、この規定は軍の四総部(総参謀部、総政治部、総後勤部、総装備部)が昨年末、2020年までの中国軍5か年計画として、合同で立案、発表したもので、もともとは軍事訓練の注意事項として提案されていた。
それが、採用や昇進の基準となったのは、最近の大卒などの新兵の肥満度が高いことが原因。また、幹部も兵士の先頭に立って軍事作戦を指揮しなければならず、肥満体だと兵士の士気にも影響すると判断したという。
規定では明確な体重制限などは記載されていないが、「2020年までに95パーセントの兵士たちが標準体重であることが望ましい」としている。軍では標準体重の基準として、身長からみた体重の割合を示す体格指数(BMI)を重視するという。
この規定が発表されると、ネット上では、毛新宇氏の体重を心配するコメントが溢れた。
毛新宇氏は現在45歳で毛沢東主席の孫として有名だ。現職は軍事科学院戦争理論戦略研究部副部長で階級は少将。中華全国青年連合会常務委員、中国人民政治協商会議全国委員も兼任している。
さすがに、毛沢東主席の直系だけにエリートコースを邁進しているのだが、今回の規定が厳格に適用されれば、今後の昇進に影響が出る可能性も出てくる。
ネット上では「規定は明らかに毛新宇氏を狙い打ちしている!」「明らかなイジメだ」「毛沢東の孫でも、昇格の見込みはないのか!?」──などの書き込みが見られた。
毛新宇氏と同様、もう一人の最高幹部にも話題が集中。それは、誰あろう、中央軍事委主席を兼ねている習近平・国家主席だ。2人とも100kgは優に超えており、体型的には明らかな肥満体だけに、「習近平主席は大丈夫?」とか、「2人は例外だよね」などという2人の肥満体型を茶化した書き込みもみられている。