視聴率が依然として低調なNHK大河ドラマ『花燃ゆ』。長州藩・吉田松陰の妹「文」が主役のドラマだが、視聴者が満足するよう「V字回復プラン」を提案したい。
おそらく今回の「長州大河」を全国で最も憎々しく思っているのが福島・会津の人々だ。会津藩は長州藩が中核を担う新政府軍から「賊軍」の汚名を受け、会津戦争では「白虎隊の悲劇」などで多くの犠牲者を出した。
新政府軍は会津戦争において犠牲者の埋葬を禁じたため、会津の人々は家族の遺体が野に晒され、鳥や獣に食い散らかされる悲惨な状況を目の当たりにしたとも伝えられる(異説もある)。遺恨は現代にも残っており、安倍首相が2007年に会津若松市を訪れた際には「先輩がご迷惑をかけたことをお詫びしなければならない」と語ったほどだ。
一方、会津藩からの視点で描かれた一昨年の『八重の桜』では長州藩がテロリスト然と描かれ、NHKは山口県民からブーイングを浴びた。
あえてこの“郷土戦争”に火をつけるのもありかもしれない。福島県在住の70代男性がいう。
「長州が英雄扱いされるドラマというだけで『花燃ゆ』は観る気がしなかったが、もし会津藩に肩入れできるような仕掛けがあれば話は別。ぜひ綾瀬はるかさんに再び新島八重役で出てきてもらって長州相手に派手な銃撃戦をやってもらいたい」
※週刊ポスト2015年3月6日号