沿道を160万人が埋めた東京マラソンの3日後、静けさを取り戻した皇居の外周を黙々と走る姿があった。同じコースを走るのは8年ぶりという皇太子さまである。
10人余りのSP、宮内庁職員に守られ、一般ランナーとともに5kmを27分で走破。午後3時過ぎという時間帯のせいかランナーはまばらだったが、手を振る通行人らに笑顔で応えていた。「速いですねえ」と通りがかりの人が驚く中、ゴール後は「とても気持ちがよかったです」と汗をぬぐった。
「宮内庁から突然連絡があって驚きました。2007年に十二指腸のポリープ摘出手術を受けて経過観察中ということもあって、天皇皇后両陛下も皇太子さまの健康を心配されています。元気な姿を見せて安心させたいということがあったのかもしれません」(皇室担当記者)
赤坂御用地でのランニングが日課とあって、皇居1周27分は申し分ないタイムだが、8年前は2周走ったから、まだまだ本人は物足りなかったかもしれない。何はともあれ、いつまでも元気な姿を国民に見せていただきたい。
撮影■横田紋子
※週刊ポスト2015年3月13日号