テレビをつければ、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)、『しゃべくり007』(日本テレビ系)、『踊る! さんま御殿!!』(同)など、トークバラエティー番組だらけ。かつて主流だったコント中心の番組と違い、多数の芸人が出演する番組では、自身のトークがオンエアされるかどうか、熾烈な競争が繰り広げられている。
今回ジャッジしてもらったお笑いの目利きのうち2人がトップに選んだのが、「お笑い怪獣」こと明石家さんまだ。放送作家の高橋秀樹さんはバラエティー制作者の観点からさんまを絶賛する。
「本当に面白い芸人はひとりでフリからオチまで起承転結のある話ができる。さんまさんは『このコーヒーうまいわけないやろ。そんなはずがない』とフリを入れてから一口すすり、『ホンマや~』とおどける“フッてオトす”ワザはベタですが必ずウケる。これは、さんまさんの“必殺技”です」
プロインタビュアーの吉田豪さんは、さんまの「アドリブ能力」を高く評価する。
「ぼくが『さんまのまんま』(フジテレビ系)にゲスト出演していろいろ話を振っても、さんまさんは『ハー!』と得意の引き笑いをしてから、急に真顔になって『…ところで独身ですか?』と巧みに話題を変える。相手にどんな話題を振られても臨機応変に対応して話の主導権を渡さないアドリブ能力は見事です」
まさに「怪獣の一人勝ち」状態だ。
「ひとりトークの上手さ」に着目したお笑い評論家のラリー遠田さんが1位に選んだのは笑福亭鶴瓶。
「台本ナシの即興トークで番組を成り立たせる力量を持っています。自分の話ばかりでなく、相手の話を引き出して面白く展開できる。鶴瓶さんと話すと誰もが笑顔になります」(ラリーさん)
合コンシェルジュの絵音さんが「合コンウケする芸人」でトップに選んだのは高田純次だ。
「テレビ番組では、自己紹介で『こんにちは、アンジェリーナ・ジョリーです』などと言って笑いをとっている。“ボケ”と“適当”で場の空気を和ませられる。初対面同士が集まる場でも、高田さんのキャラだと一気に親近感がわくはずです。女性で高田さんを好きなかたは多いですよ」(絵音さん)
※女性セブン2015年3月19日号