安倍政権が進める「女性が輝く社会」には、諸手を挙げて賛成。でも、ちょっと、男としては息苦しい世の中になってきたなと……。吉本新喜劇・座長の小籔千豊が、“怒られるのを承知で”美魔女について、意見した。
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いい年こいてキレイで若い見た目の女性を「美魔女」と呼んでチヤホヤする風潮はおかしい。ボクも嫁はんもブサイクやからあまり説得力ないかもしれないけど、「キレイなのがそんなに最高なんかい!」と言いたい。
ただキレイな人を持ち上げるようなテレビを見せられても、少ない給料の中でやりくりして子育てしてる若いお母さんは、メイクもできんし、エステにも通えず、服買うこともなかなかできん。なのに、自分より年いったオバハンがキレイにしてイキってるのを見たら、ストレスがたまる一方でかわいそう。
キレイやったらアカンというわけではなく、それはそれでいい。だけど、みんながみんなキレイにならなアカンわけではない。週に何回もエステに通って高い化粧品買ってせっせとシワを伸ばすよりも、それこそ中身が素敵なオバハンはいくらでもいる。
もっといえば、よく女性の意見を代表してコメントする人がいるけど、あれだってだいたいが成功したキャリア女性の話。髪の毛ザンバラで、自転車の前と後ろに子どもを乗せてるようなガチのお母さんの意見ではない。
だいたい世の中のほとんどはキレイでも何でもないオバハンに育てられている。オバハンが産んだオバハンがまたオバハンを産む歴史を歩んできたんやから、誰しも根っ子にはオバハンへのリスペクトが絶対あるはず。