川崎市川崎区の多摩川河川敷で中学1年生の上村遼太さん(享年13)が殺害された事件は、加害少年が逮捕されるなど徐々に事件の真相が明らかになってきている。上村さんを失った悲しみは、家族や友人だけにとどまらず、近隣住民などにも広がりをみせている。しかし、悲しみの輪が広がるにつれて、殺害現場には異様な光景が見られるようになったという…。
2月20日に遺体が発見されてから約3週間。現場となった河川敷には、神奈川県内だけではなく、日本中から多くの人が手を合わせに訪れ、中には涙を流す人もいる。しかし今この地で、驚くべき行動に出る人が急増していた。
花や手紙が手向けられているのは、上村くんの遺体が放置されていた場所ではない。そこから約20mほど川に近い背の低い草の生えた場所に、上村くんは横たわっていたとされる。さらに、そこから10mほどにあるアスファルトの護岸箇所のフェンスのそばに、上村くんが首を切られたときに滴り落ちた血だまりや、凶器のカッターナイフの刃が落ちていたという。
これらの場所を順に巡っては、自身のスマホでひとつひとつ写真に収めていく人がいるのだ。
彼らは、逮捕後に少年Aが「殺害前に、上村くんを全裸にして川で泳がせた」「上村くんのスマホを川に投げ捨てた」と供述したことも理由にあるのか、最後は川縁に立ちシャッターを切っていた。
もちろん、訪れるすべての人がこういった行いをするわけではないが、そういった人はかなりの数にのぼり、まるで現場は順路のある観光地のようになっているのだ。
※女性セブン2015年3月26日号