スポーツ

角盈男氏 大リーグボール3号を参考にして左横手投げに転向

 マンガ『巨人の星』にハマった読者は少なくないだろうが、それは実際の巨人の選手たちも同じだ。

「僕にとって野球マンガは『巨人の星』がすべて。人生の教科書なんです」

 熱い眼差しで語るのは角盈男氏だ。

「心の底から飛雄馬になりたくて、足を高く上げるために柔軟体操をして、練習後はひたすらウサギ跳び。姉がいなかったので柱の陰から見守る明子姉ちゃん役をお袋に頼み、一徹が引っ繰り返すちゃぶ台(※注)までねだりました。スポーツ用品店で大リーグボール養成ギブスを注文しようとして、『無理です』と断わられたこともあります(笑い)」

【※注/父・一徹の「ちゃぶ台返し」は実は存在しない。これは飛雄馬に張り手をした際にひっくり返ってしまっただけなのだがアニメのエンディングで毎回そのシーンが流れたため有名になった】

 1977年にドラフト3位で巨人軍に入団した角氏は翌年、新人王を獲得。その後のスランプから救ったのも飛雄馬だった。

「制球難から投球フォームを変えようと試行錯誤していた時、肩を痛めた飛雄馬が考案した大リーグボール3号を参考にして横から投げたら上手くいった。固定観念を持たず、“いい球ならどこから投げてもいい”と自由な発想を持てたのは飛雄馬のおかげです」

 左のサイドスローという変速フォームにバッターはキリキリ舞い。抑えのエースとして名実ともに「巨人の星」となった。

※週刊ポスト2015年3月27日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン