国内

国会での女性叩きは娯楽か 路上キス議員叩きに見る男尊女卑

 世間を騒がせた自民党の門博文議員(49才)と中川郁子議員(56才)との“不倫路チュー”報道。その後、中川議員は体調不良で緊急入院。退院後国会で謝罪するも、多くの怒号にさらされてしまった。さらには、入院時の病室での喫煙も追及され、集中砲火を受けている。

 一方の門議員はというと、謝罪文をホームページで発表しただけで、その後は普通に議員活動を続けている。

 両者の扱われ方にかなりのギャップを感じるが、このいびつさを生んでいるのが、国会議員たちに根強く残る、“男尊女卑”の精神かもしれない。女性差別問題に詳しい作家の北原みのりさんが語る。

「中川さんを責め立てている議員たちからは、単に“50才過ぎた女が色気づいてるんじゃねーよ!”という、いやらしい女性蔑視の根性しか見えません。公費だなんだと正義感を出しながらも、わざと“代議員とセック…、不適切な行為をしていたのでは”などと、質問した議員もいました。女性を叩くことが娯楽になっているのではないでしょうか。集団で叩きのめして悦に入るというやり方はいじめですよ。国会はもはや、圧倒的多数を占める男性議員の馴れ合いの場でしかないんです」

 実際、2015年3月現在、日本の衆議院議員における女性議員の比率はわずか9.5%。この数字は世界で113位、先進国では断トツの最下位である。

 昨年6月の東京都議会における塩村文夏議員(36才)への女性蔑視ヤジ問題を見ても、いかに日本の国会が時代錯誤な男性社会であるかがわかる。

 国会のこんな悪習にあぐらをかいて表に出ない門議員だが、彼に代わって、誠実な対応を見せてくれた人がいる。門議員の父親で、和歌山県議を30年以上務める門三佐博氏だ。

「息子があんなアホなことをして、本当に申し訳ない。国会議員にあるまじき行為やと思います。息子はしばらく煮え湯を飲まなしゃあないやろ。猛省して、今後は地元のために役立つ人間になってもらいたい。息子の嫁にも申し訳ないし、中川さんへも同じ気持ちや。彼女への過度なバッシングはもうせんといてほしい」

※女性セブン2015年4月2日号

関連記事

トピックス

中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
「スイートルームの会」は“業務” 中居正広氏の性暴力を「プライベートの問題」としたフジ幹部を一蹴した“判断基準”とは《ポイントは経費精算、権力格差、A氏の発言…他》
NEWSポストセブン
騒動があった焼肉きんぐ(同社HPより)
《食品レーンの横でゲロゲロ…》焼肉きんぐ広報部が回答「テーブルで30分嘔吐し続ける客を移動できなかった事情」と「レーン上の注文品に飛沫が飛んだ可能性への見解」
NEWSポストセブン
大手寿司チェーン「くら寿司」で迷惑行為となる画像がXで拡散された(時事通信フォト)
《善悪わからんくなる》「くら寿司」で“避妊具が皿の戻し口に…”の迷惑行為、Xで拡散 くら寿司広報担当は「対応を検討中」
NEWSポストセブン
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
【約4割がフジ社内ハラスメント経験】〈なぜこんな人が偉くなるのか〉とアンケート回答 加害者への“甘い処分”が招いた「相談窓口の機能不全」
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”4週連続欠場の川崎春花、悩ましい復帰タイミング もし「今年全休」でも「3年シード」で来季からツアー復帰可能
NEWSポストセブン
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
【被害女性Aさんが胸中告白】フジテレビ第三者委の調査結果にコメント「ほっとしたというのが正直な気持ち」「初めて知った事実も多い」
NEWSポストセブン
佳子さまと愛子さま(時事通信フォト)
「投稿範囲については検討中です」愛子さま、佳子さま人気でフォロワー急拡大“宮内庁のSNS展開”の今後 インスタに続きYouTubeチャンネルも開設、広報予算は10倍増
NEWSポストセブン
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ
「スイートルームで約38万円」「すし代で1万5235円」フジテレビ編成幹部の“経費精算”で判明した中居正広氏とX子さんの「業務上の関係」 
NEWSポストセブン
記者会見を行ったフジテレビ(時事通信フォト)
《中居正広氏の女性トラブル騒動》第三者委員会が報告書に克明に記したフジテレビの“置き去り体質” 10年前にも同様事例「ズボンと下着を脱ぎ、下半身を露出…」
NEWSポストセブン
「岡田ゆい」の名義で活動していた女性
《成人向け動画配信で7800万円脱税》40歳女性被告は「夫と離婚してホテル暮らし」…それでも配信業をやめられない理由「事件後も月収600万円」
NEWSポストセブン
昨年10月の近畿大会1回戦で滋賀学園に敗れ、6年ぶりに選抜出場を逃した大阪桐蔭ナイン(産経新聞社)
大阪桐蔭「一強」時代についに“翳り”が? 激戦区でライバルの大阪学院・辻盛監督、履正社の岡田元監督の評価「正直、怖さはないです」「これまで頭を越えていた打球が捕られたりも」
NEWSポストセブン
現在はニューヨークで生活を送る眞子さん
「サイズ選びにはちょっと違和感が…」小室眞子さん、渡米前後のファッションに大きな変化“ゆったりすぎるコート”を選んだ心変わり
NEWSポストセブン