【書籍紹介】『ねじめ正一の商店街本気グルメ』ねじめ正一/廣済堂新書/899円
実家が高円寺の商店街で乾物屋を営んでいた著者は、5回もカビをつけて作る「本枯節」を知り、食に関心を持つようになった。
そんな著者が、食べ物へのこだわりと思い出を語ったエッセイ集。昔近所にあった愛川屋の少し甘いさつま揚げ。大村食堂のはらはらと崩れるチャーハン。祖母と三越デパート大食堂で食べたウエハース付きのアイスクリームなどのおいしそうな描写は、思わず食べたくなるほど。
食べ物と誠実に向き合う著者の姿勢は、食とは何かを考えるきっかけになる。
※女性セブン2015年4月2日号