受験失敗、就活難航、失恋…わが子が壁にぶち当たった時、親はいったいどう声をかけるべきなのだろうか。1男の母で雑誌モデル、レースクイーン、女優、銀座高級クラブホステスなどの経歴を持つ、作家でコメンテーターの室井佑月さんに聞いた。
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子供にかけられる言葉は「まぁ、しゃーねーな」、このひと言じゃないですか。これ以外にないでしょう。
うちの息子は2年前に中学受験をしたんだけれど、送り出すときも、「じゃーなー、終わったらここで待ってるからなー」だけ。あんまり親が必死すぎてもプレッシャーになるんじゃないかな。それに、本人は一生懸命頑張ってるんだから、「もうちょっと頑張ればよかったね」なんてことはとても言えない。
息子は今第2志望だった学校に通ってるけど、そこに合格したときも「こっちの学校の方があなたにはよかったんじゃない」なんて言わなかった。だって、だったら最初からそっちに進めばいいじゃん、てことになるでしょ。
子供にとって大事なのは失敗しても、社会人になって自分でちゃんと稼げるようになることだと思うの。だから、どこの学校に入ったかということはあんまり関係ないと思う。
今通ってる学校は生徒ひとりひとりへのケアが手厚く、結果的に息子には合ってたと思う。学習時間がきっちりと決められていて、課題を提出しないと先生が怒ってくれる環境がね。運動部に入って、友達もたくさんできた。
“第2志望だから勉強は楽勝”と思ってたみたいだけれど、そうでもないみたいで赤点をとると部活禁止になるから勉強も必死にやっています。1番のところに進めなかったからそれで人生ダメになる、なんてことはない。それに失敗していちばん悔しいのは本人。だから、親は軽い気持ちで「まぁ、しゃーねーな」ですよ。
※女性セブン2015年4月2日号