セ・リーグ覇者の面影なく、ケガ人続出の巨人。坂本勇人、阿部慎之助、大田泰示ら主力にケガも相次いでいる。特に阿部は、足腰の負担を避けるためにファーストへコンバートしたはずが、右ふくらはぎの違和感を発症している。
しかも阿部のコンバートは他球団に恩恵を与えたようだ。V9初期を支えたエース・中村稔氏はこう証言する。
「先日、横浜の関係者に会ったら“巨人はなんでロペスを放出したんでしょう。おかげで助かりました”といわれました。“20本以上のホームランを打ち、シーズンを通してコンスタントに働ける選手を、よく譲ってくれた”と感謝されました。阿部を一塁にしてロペスが余ったということなんでしょうが、何をかいわんやですよ」
巨人OBの広岡達朗氏も同意見だ。
「私は阿部のコンバートに反対だった。従来通り阿部にマスクを任せ、疲れてきたら若手の小林(誠司)を併用し、小林が使えるようになったら阿部が引退する。それが筋でしょう。1、2年生をいきなり扇の要に据えようとする監督のセンスが私には理解できませんね」
※週刊ポスト2015年4月3日号