テレビ朝日が勝負に出た。同局のエースと言われる竹内由恵アナ(29)が、3月30日から夕方帯の情報番組『スーパーJチャンネル』の新キャスターに就任。2008年の入社1年目で『ミュージックステーション』の司会に抜擢されるなど、テレ朝の顔として活躍してきた竹内アナが、帯番組を任されることになった。テレビ局関係者が話す。
「テレ朝は、これまで1人のアナウンサーを“推す”形をあまり取っていなかった。たとえば、フジテレビは伝統的に『めざましテレビ』や『プロ野球ニュース』『すぽると!』という帯番組に女子アナを起用し、知名度を上げ、バラエティにも出演させ、人気アナに育て上げていった。一昔前でいえば高島彩アナや中野美奈子アナであり、最近でいえばカトパンこと加藤綾子アナがそうです。日本テレビも、水卜麻美アナを帯番組『ヒルナンデス!』で使いつつ、あらゆる時間帯の番組に顔を出させて、人気者に育てました」
テレ朝も、昨年からこの手法を踏襲し始めたようだ。『報道ステーション』のスポーツ担当だった宇賀なつみアナ(28)を朝帯の『グッド!モーニング』に起用しつつ、バラエティ番組の司会を任せた。また、雑誌グラビアにも登場させるなど、メディア露出を増やし、エースに押し上げていった。しかし現状、宇賀アナが出演する番組の視聴率は、思ったほど上がっていないようだ。
「『グッド~』は最近4%台に落ち込むこともあり、夏目三久アナの『あさチャン!』に負ける日もあります。3月9日にゴールデン帯で、宇賀アナ司会の『初めて○○やってみた』のスペシャルが放送されましたが、5.1%に終わった。どちらも、宇賀アナ一人に責任を押し付けるのは酷ですが、看板を張っている以上、そのような目で見られても仕方ありません」(同前)
こうした状況で、もう一人のエースである竹内アナに白羽の矢が立ったわけだ。とはいえ、もちろん不安材料も残る。
「竹内アナはかつてのミス慶應で、男性人気は高い。しかし、夕方帯の主な視聴者層である主婦にどれだけ受けるかは未知数です。たとえばライバル局を見ると、日テレの『news every.』は鈴江奈々アナ、TBSの『Nスタ』は山内あゆアナと子持ちの“ママさんアナウンサー”を配置している。『news every.』の陣内貴美子キャスターは、不妊治療を告白し、女性層からの共感を得ている。フジの『みんなのニュース』には、新婚の生野陽子アナがいる。そうした中で竹内アナがどこまで受け入れられるか、業界でも注目されています」(同前)