芸能

森高千里『渡良瀬橋』 その誕生秘話と公衆電話撤去回避の経緯

 栃木県の南西に位置する足利市。その中央を渡良瀬川が流れるこの場所は、森高千里(45才)が1993 年に発表した名曲『渡良瀬橋』の歌詞に登場することでファンの間で広く知られていた。

「森高さんが『渡良瀬橋』の作詞にあたっていた当時、きれいな響きの川や橋の名前を探していて、偶然目にとまったのが『渡良瀬川』だったそうです。これも偶然なのですが、森高さんは以前にもライブで足利の地を訪れていたことがあったんです。彼女はその不思議な縁を感じたこともあって、曲の舞台に選んだのだそうですよ」(音楽関係者)

 作詞に際し、実際に足利の地を見て回った森高。『渡良瀬橋』は、渡良瀬橋で夕日を見ながら別れた人を思い出すバラードだが、歌詞に出てくる固有名詞は現実に存在するものばかり。

 50万枚に迫る大ヒットとなったこの曲はPRのために作られたものではなかったものの、リリースした翌月に足利市から森高へ感謝状が贈られるほど、地元の人から愛された。

 同年に行われた足利市の足利市民会館でのライブでは、アンコールで『渡良瀬橋』を歌うと、場内から自然と大合唱が起こり、感極まった森高が号泣するという場面もあった。

 1999 年6月に、森高は江口洋介(47才)と結婚し、2000 年2月に長女を、2002 年5月には長男を出産。結婚後は子育てに専念し、休業することになった。

 しかし、ファンも地元住民も『渡良瀬橋』を愛し続けていた。2007 年3月には渡良瀬橋と夕日が一緒に見える場所に歌碑が建立されたのだ。

 また2008 年には歌詞に登場する「公衆電話」を巡ってこんなエピソードも。同じく歌詞に登場する「床屋」のモデルである「尾沢理容店」の尾沢秀俊さん(64才)が教えてくれた。

「この公衆電話は利用者が少なく、歩道の拡張工事をすることもあって撤去するという話があったんです。でも、森高さんのファンだっていう30代、40代のカップルが写真を撮ったり、わざわざ中に入って電話をかけたり、本当によく来る場所。だから、私が“撤去はやめたほうがいい”と訴えて、中止にしてもらったんです」

※女性セブン2015年4月9・16日号

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン