スポーツ

広島OB 若手投手の黒田効果を評価、新加入ジョンソンも絶賛

 2013年、広島は長く続いた低迷期を脱してクライマックスシリーズ(CS)に初進出し、16年ぶりのAクラス入りを果たした。昨年はその余波で優勝への期待が高まったが、惜しくも3位に終わる。チームもファンも今年こそ悲願の優勝という思いは強い。

 昨年と違うのは、期待に違わぬ戦力の充実ぶりだ。2年連続でCS進出したチームから、一時はメジャー挑戦のために前田健太が抜けるかと思われていたが残留。そこにヤンキースの主力投手として活躍していた黒田博樹が復帰した。メジャー級の2枚看板を擁する投手陣は、リーグでもトップクラスである。

 球団記録の通算213勝を挙げた1970、1980年代のエース・北別府学氏も「黒田復帰の影響は非常に大きい」と指摘する。

「黒田とマエケンで先発の柱が2本になったことで、今年の広島は表、裏ローテという考え方がなくなった。これまではどうしても裏ローテでの弱さが目立ったが、2人を別の3連戦でそれぞれ柱にして先発投手を回せば、3連敗して崩れていく心配がなくなります」

 1960年代を支えたエースで、シーズン前の順位予想では広島優勝と毎年断言する安仁屋(あにや)宗八氏は、「“黒田効果”は若手投手陣の奮闘に繋がっている」と語る。

「昨年新人王の大瀬良大地は黒田のアドバイスで新しい球種を覚え、投球に幅が出るようになった。エースのマエケンも三振にこだわらずに、打たせて取る投球に切り替えて無駄な力みがなくなった。今年の順位予想は本当に当たってもらわないとね(笑い)」

 とはいえ一方で戦力ダウンもあったはずなのだ。先発の柱として過去4年で42勝をマークしたバリントンと、守護神として活躍したミコライオが、それぞれオリックスと楽天へ移籍した。この穴は大きそうだが、前出の北別府氏は「問題はない」と語る。

「開幕2戦目で投げたジョンソンが初登板で初完封と素晴らしい出来でした。この調子でローテーションを守ってくれれば、穴は十分埋まります。メジャーでの臨時コーチ経験があり、海外の野球事情に明るい野村謙二郎・前監督は外国人投手を100球で交代させていたが、緒方孝市・新監督は完投させると明言している。

 中継ぎの負担も減るだろうから踏ん張りやすくなるし、どんな形でも守護神ヒースに繋ぐ勝ちパターンができれば良い」

※週刊ポスト2015年4月17日号

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
松嶋菜々子、朝ドラ『あんぱん』の母親役に高いモチベーション 脚本は出世作『やまとなでしこ』の中園ミホ氏“闇を感じさせる役”は真骨頂
週刊ポスト
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
現役時代とは大違いの状況に(左から元鶴竜、元白鵬/時事通信フォト)
元鶴竜、“先達の親方衆の扱いが丁寧”と協会内の評価が急上昇、一方の元白鵬は部屋閉鎖…モンゴル出身横綱、引退後の逆転劇
週刊ポスト