“次の総理”と持て囃されたのは今は昔。最近はめっきり影が薄くなった石破茂・地方創生担当相が久々に国会で“主役”となったのは3月30日の衆議院予算委員会だった。
民主党の玉木雄一郎・代議士が、石破氏の公用車について追及した。これまで同氏が使用していたのは、管轄する内閣府が2013年11月に購入したトヨタの「クラウン」。それが、この2月から高級車「レクサスLS460」に乗り換えたというのだ。
しかも月に39万円を支払ってレンタカーに乗ったうえで3月にはワンランク上の「レクサスLS600H」を購入した。
クラウンは新車で550万円程度だが、レクサスLS460は約1000万円、LS600Hは約1100万円する。内閣府では、大臣の公用車は通常、12年間の使用か走行10万kmで買い換えることになっている。今回は特別な事情でもあるのか。
玉木代議士の質問に菅義偉・官房長官はこんな珍妙な答弁をした。
「大臣が最高水準の車両を使用することで日本の技術力の高さを発信すると考えた。レクサスは初めて導入するので、運転手の習熟度を上げるためにまずはレンタル契約にした」
大臣を乗せてレンタカーで練習するドライバーって、どんな人だろう、などとツッコんではいけない。
ちなみに本誌が入手した資料によれば他の内閣府特命担当大臣の公用車はトヨタの「アルファード」かクラウン。
地方創生相の石破氏だけが、日本の技術力を発信する重責を担っているようだ。
※週刊ポスト2015年4月17日号