2年前(2013年)は彼をテレビで見ない日はなかった。ビッグダディこと林下清志(49)。出演番組『痛快!ビッグダディ』(テレビ朝日系)は毎回のように視聴率15%近くを叩き出して社会現象を巻き起こした。
しかし最近、その姿を見ることがめっきり少なくなった。実は、ダディは数多くの試練に襲われていた。
2番目の妻で、後にタレントに転身した美奈子との離婚はご記憶の方も多いだろうが、その後2014年4月に電撃婚した次の妻とも4か月でスピード離婚。
計20人いた子供たちも高校進学や就職で次々と父の元を去り、今では長男との2人暮らし。もはや「ビッグダディ」ですらなくなってしまった。
極めつきは、昨年10月の自宅火災だ。岩手・盛岡の自宅兼店舗が火災で全焼し、全財産を失ってしまった。
もはや絶体絶命と思いきや、やはり生命力は人一倍だ。本誌はダディが破産寸前からの再起を賭け、3月16日東京・浅草にリラグゼーション店『柔々』をオープンしたという情報をキャッチ。
店を訪ねると、この日もダディは元気に営業中だった。破顔一笑、こうまくしたてた。
「チクショー、全部焼けちゃったよ、全財産。まだ子供の授業料を払いきってなかったり大変なんだよ。でもな、ここは前向きに火事をいい機会だったと思うしかないね。東京に住むなんて思ってもなかったけど、俺はやってやるよ!」
威勢のいい語り口は変わらない。だが去っていった家族たちが彼の元に戻ってくることはあるのだろうか。
「もちろん一緒に住みたいけど、子供の意思を尊重してるから……。一緒に住むことにはこだわらないようにしています。
別れた嫁さんとだって、今も仲良くしてるしね。つい3日前も3番目の妻と飲んでた(笑い)。歴代の嫁さん同士を引き合わせて一緒に飲んだこともあるよ。俺の理想は『誰も憎まない、誰からも憎まれない』生き方だからね。
次の結婚? あるかもしれねぇし、ないかもしれねぇなぁ。それって『1000円落ちてたら拾いますか?』って質問と同じでしょ。落ちてたら拾うけど、落ちてるかはわかんないしね(笑い)」
この調子なら再起も十分ありそうだ。
※週刊ポスト2015年4月17日号