2月下旬、韓国の映画館で日本人AV女優が出演する2作の映画が封切られて話題となった。
一つは、希志あいのがロボット家政婦・ピンキ役を演じた韓国映画『親切な家政婦』(ノ・ジンス監督)。2月に有料チャンネルと同時に公開されると、有名サイトの検索ワード第1位に躍り出た。もう一つは、上原亜衣主演の『団地妻 蜜のしたたり』(山内大輔監督、韓国でのタイトルは『妊娠したい新妻の淫乱情事』)。公開時には「上原亜衣 ノモ(ノーモザイクの略)」という言葉が検索ワードとして多用された。
そうした韓国男性の熱狂ぶりは「日本AVの妖精たち 韓国国内スクリーンでの対決」という見出しで韓国紙『世界日報』でも報じられた。記事では「この二人は韓国で少なくないファンを保有し、日本のAVの興行を主導してきた」と書いている。
韓国で脚光を浴びるAV女優は数多い。葵つかさが昨年7月の富川国際ファンタスティック映画祭に参加するため韓国を訪れた際には、空港に多くのファンが詰めかけ、彼女の名前は訪韓後1週間、ネット上の検索ワードランキング上位を占めた。韓国マスコミに対しての「脱いだほうが演技しやすい」という発言は同国内で“名言”として話題をさらった。
2014年には里美ゆりあが本人役を演じた映画『サトミを探せ』、友田彩也香が出演した『関係』が公開され、バストサイズが100cmを超える沖田杏梨も韓国の成人チャンネルに出演した。2012年には辰巳ゆいが映画『AVアイドル』に出演し、PRイベントで「(人気俳優の)ウォンビンと一晩過ごしたい」と発言して物議を醸した。彼女たちがどの韓国人俳優のファンであるかも、現地では事細かに報じられている。
ここで名前を挙げたのはほんの一例で、日本人AV女優の韓国進出は過熱している。女優の認知度は若年層でより高い。日本よりもネット普及が早かった韓国では、少年たちはネットにあふれる日本人AV女優の「ヤドン(セクシー動画)」で性を学ぶといわれるほどだ。
※週刊ポスト2015年4月17日号