テレビに映る好青年のイメージからは想像もできない「裏の素顔」に驚いた視聴者は多かった。
週刊文春(4月9日号)が報じた日本テレビ・上重聡アナウンサー(34)の「利益供与」問題は、“ゴチ”になったものを並べるだけで、「甲子園で松坂大輔と投げ合ったPL学園のエース」という上重アナの爽やかな人物像が、ガラガラと音を立てて崩れ去っていく。
上重アナは靴販売の最大手チェーン・ABCマートの元会長・三木正浩氏の資産管理会社名義の高級車・ベントレーを乗り回し、出勤にも利用していた。車の価格は約2000万円以上。高給のキー局社員とはいえ、易々とは手が届かない代物である。
それだけにとどまらない。3月末には1億7000万円相当の港区の超高級マンションをABCマートの関連会社の役員から購入。購入資金は三木氏から無利子で借りたとされる。
上重アナが局の看板情報番組『スッキリ!!』の司会として大抜擢された直後に発覚したこの問題は、日テレ内部のみならず、テレビ業界を震撼させた。
上重アナは4月3日、番組内で「深く深く反省しております」「今後は視聴者の皆様に信頼されるようにする」と謝罪したが、利益供与に何らかのビジネス上の見返りがあったのではないかとの疑惑については「(三木氏とは)かねてより応援していただき親交がありましたが、あくまでもプライベートな関係」「会社や仕事について特別な便宜を図っていただいたことは一切ありません」と否定した。
『スッキリ!!』ではかつてABCマートでオリジナルスニーカーを製作するという企画を展開していた。ちなみに上重アナと交際しているモデルの安座間美優(28)はかつてABCマートのCMに出演していた。上重アナとABCマートの特別な関係を疑われる素地はあった。
加えて、1億7000万円の無利子融資は税務上の疑惑を残す。仮に1億7000万円の長期住宅ローンを組めば、利子だけでも数千万円単位になる。「贈与」と認定されれば、脱税の可能性もあるだろう。
※週刊ポスト2015年4月24日号