「世紀の一戦」は、視聴料も破格だった。米ラスベガスで5月2日に行なわれる、5階級制覇王者で47戦全勝のフロイド・メイウェザー(38・米国)と史上2人目の6階級制覇を成し遂げたマニー・パッキャオ(36・フィリピン。64戦57勝5敗2分)との一戦はケーブルテレビで全米中継される。
番組ごとに課金されるPPV(ペイ・パー・ビュー)方式で、その視聴料は89.95ドルと決まった。日本円にして約1万800円。これまでの最高視聴額は、やはりメイウェザーの2013年の世界戦で、64.95ドル(約7780円)だったが、それを大きく上回った。
観戦チケットはプラチナ化している。リングサイドで7万5000ドル(約900万円)の値が付き、末席でも100万円オーバーで取引されている。当然チケットを手に入れようもないので1試合1万円でも「観たい!」と思うファンは多く、番組購入件数でも過去最高だった2007年のメイウェザー戦(248万件)を上回ると見られている。
この価格は、高額なファイトマネーが影響している。ボクシングライターの原功氏がいう。
「この一戦でメイウェザーが手にするのは1億2000万ドル(約143億円)、パッキャオが8000万ドル(約95億円)です。これを賄うために、チケットも視聴料も高額化している。今後10年はないであろうビッグマッチだからこその強気の価格設定です」
※週刊ポスト2015年4月24日号