冷たい雨が降ったりやんだりする肌寒い4月上旬のとある朝、都内の有名私立幼稚園で入園式が執り行われた。小さな体に真新しい制服を着た子供たちが、両親や祖父母に付き添われてやってくる。その中には、阿部寛(50才)や中村勘九郎(33才)、篠原涼子(41才)・市村正親(66才)夫妻など芸能人も多数。そして、ドラマプロデューサーの妻(45才)と長女(3才)と並んで歩く大泉洋(42才)の姿があった。
長女を真ん中に手をつないで歩く3人。水玉のコートを着た長女はぴょんぴょんとジャンプしながら、とても楽しげな様子だった。
放送開始から2週続けて平均視聴率が20%を超える好発進を見せたNHK連続テレビ小説『まれ』で、土屋太鳳(20才)演じる主人公・津村希の父役の大泉。ドラマの中では「人生にはでっかい夢が必要なんだ」と熱く語るものの、事業に失敗して借金を背負い、出稼ぎに行ったまま6年も帰らないちゃらんぽらんなダメ親父だが、その素顔はお受験パパだった。
大泉の妻は、現在フジテレビのドラマ制作センターの副部長を務めるバリバリのキャリアウーマン。それもあってか、出産直後から長女の習い事やお受験、学校選びなどにかなり力を入れていたという。あるお受験塾関係者が明かす。
「わが子に少しでも良い環境で、良い人生を送らせてあげたいと願うのは親として当然のことです。各家庭で異なるので一概にはいえませんが、特に親自身が幼稚園受験や小学校受験を経験していたり、比較的高学歴だったりすると、子供にも私立の学校を受験させる傾向があります。
一方で、自身の学歴にコンプレックスがあり、“せめて子供だけはいい学校に”という考えから幼稚園、小学校から大学直結の学校を受験させるかたもいらっしゃいますね。ほとんどのケースで、最初は母親のほうがお受験に敏感なことが多い印象です。ママ友や会社の同僚などの間で話題にのぼり、自身でも学校や塾、勉強法について調べはじめ、徐々に熱が入っていくんです」
当初、大泉は「のびのびと育ってくれればそれでいい」という考えだったようだ。
「大泉さんは、北海道の大自然の中で自由に大らかに育ってきましたからね。それに大学受験で二浪しましたが希望の大学に合格できませんでした。それは大泉さんにとって大きな挫折だったようで、別の大学に入学したものの何事に対してもやる気がまったく起きなかったそうです。そんな経験もあって、青春時代を思う存分楽しむためにも自分の子供には勉強や受験に縛られずに育ってほしいと思っていたそうです。
奥さんから幼稚園受験の話を聞かされた大泉さんは、やはり最初は難色を示したそうですよ。でも、いろいろ調べていくうちに今回入学させたような大学までエスカレーター式の学校なら、10代の終わりの多感な時期に受験の大きな壁にぶつからずに済むと考えが変わっていったんじゃないですかね」(前出・芸能関係者)
※女性セブン2015年4月30日号