開幕ダッシュに失敗した巨人で救世主になっているのがドラフト3位ルーキーの高木勇人(25)だ。
開幕から無傷の3連勝。故障者続出で中継ぎ候補から先発に押し出された格好だったが、原監督が「タカギボール」と命名したカットボールとスライダーの中間のような“魔球”を武器に、セ・リーグの強打者たちを手玉に取っている。
黒豆が大好きでどこへ行くにも瓶詰にして携行することから、ついた仇名は「黒豆王子」。なんでも社会人時代の恩師から体の線の細さを指摘され「お菓子を食うくらいなら(栄養価の高い)黒豆を食え」といわれたのを、今も愚直に守っているのだとか。
阪神で救世主となっているのは5年目で初のローテ入りを果たした岩本輝(22)だ。開花のきっかけは同僚の金田和之とともに、オフに守護神・呉昇桓のグアム合宿に参加したこと。右打者の外角低めへの制球が良くなり、今季は2桁勝利が期待できるといわれる。
もう1人、阪神投手陣の注目は左腕・島本浩也(22)。育成枠から支配下登録され、“第二の山口鉄也”を狙っている。武器は2014年に臨時コーチを務めた大野豊氏直伝のシュートだ。
※週刊ポスト2015年5月1日号