「喝!」──日曜朝の名物になった、野球評論家・張本勲氏のこの言葉。『サンデーモーニング』(TBS系)の人気コーナー「週刊御意見番」で、張本氏が前週のスポーツニュースについて辛口コメントをする際に発することで知られている。
しかし13日の放送では、張本氏に「喝!」のカミナリが落とされる事件が起きた。48歳にして現役を続けるサッカー・三浦知良に対して、張本氏が「カズファンには悪いけど、もうお辞めなさい」と指摘したためだ。そして返す刀で、
「スポーツマンとして、もう魅力もない」
「野球でいえば(J2は)二軍。二軍で頑張ってもそんなに話題性もない」
「若い選手に席を譲らないと。団体競技だから伸び盛りの若い選手が出られない。だからもうお辞めなさい」
などとバッサバッサと切り捨てたのである。これにはカズファンだけではなくサッカーファンが怒った。
「そもそもJ2が野球でいえば二軍だなどという時点で、張本氏のサッカーに対する知識のなさがわかる」(30代男性)
「評論するのは自由だが、せめて最低限の勉強をしてからにすべきではないか」(20代男性)
などなど、集中砲火を浴びることになってしまったのである。しかもこの騒動に対し、カズ自身が“大人の対応”を見せたことで、張本氏はさらなる窮地に立たされた。
「もっと活躍しろといわれているんだと受け取った。引退しなくていいといわせてみろという思いで(張本氏が)いってくれたと思ってやります」
番組を見ていた40代の男性が語る。
「番組が好きで毎週見ていたけど、今回ばかりはさすがに張本さんの限界を感じました。最近は野球以外の話題にはどうもピント外れな返答をすることが多いですしね……ご高齢でつらいなら、ご自身こそお辞めになる潮時なのでは」
御年74歳。評論家の中では大ベテランだが、“現役”を続けている。その点ではカズと立場は変わらない。では「張本さん、もう評論家をお辞めなさい」といわれたらどう答えるのか。電話で取材を申し込むと夫人を通じて、
「申し訳ないが取材にはお答えできません」
との返答があった。次はぜひ、「天晴(あっぱれ)」なお答えをお願いしますよ、張本サン。
※週刊ポスト2015年5月1日号