新外国人の活躍に注目が集まるパ・リーグ。日本ハムを牽引するのは新外国人ハーミッダ(31)のしぶとい打撃だ。MLBブリュワーズ傘下の3Aからやってきた男は、4割を超える得点圏打率で勝利に貢献している。
実はMLBでは将来を嘱望される逸材だった。2002年、マーリンズから1巡目指名された「MLBのドラ1」。メジャーデビューとなったカージナルス戦では満塁弾を放ちファンを熱狂させた。しかしその後伸び悩み、マイナー生活を経て日本へたどり着いた末、ついに大輪が開花した。
「彼と契約することができたのは吉村浩GMの存在が大きい。彼はかつてMLB球団のスタッフを務めており、そのコネクションを活かして獲得に至った」(球団関係者)
ソフトバンクにはる中継ぎエースのバリオス(26)がいる。この活躍はソフトバンクが持つ「三軍」システムが奏功したといわれる。
「日本の野球に慣れるまでに時間のかかる外国人選手をゆっくりと育てられる。入団5年目で結果を出した外国人選手なんて聞いたことがありません」(スポーツ紙デスク)
楽天のレイ(40)も注目の“新外国人”選手だ。2013年に楽天に在籍していたが、5試合0勝1敗でお払い箱になった。今まで米国、日本、台湾の11球団を渡り歩いた“ジャーニーマン”だ。今季はすでに2勝。不惑の男が浮上のきっかけをつくる。
最後は優勝候補から一転、最下位街道を行くオリックス。1人気を吐くのがカラバイヨ(31)だ。4月9日の初出場から5試合で2本塁打、6打点、打率.353の大当たり。ベネズエラ出身、こちらもマイナー、独立リーグ、来日後は四国リーグやBCリーグでプレーしてきた苦労人だ。
初来日は6年前とあって日本語も堪能なことがチームに溶け込めている要因。この男の大化けが、チームを救うかもしれない。
※週刊ポスト2015年5月1日号