4月15日、愛川欽也さん(享年80)が肺がんのため亡くなった。愛川さんを看取った妻・うつみ宮土理(71才)は、闘病中の夫のために、毎朝山芋と野菜をまぜた健康料理を作って食べさせていたという。最後まで「おしどり夫婦」だった様子が伝えられたが、ふたりを知る人間はみなこう口をそろえる。「あの夫婦の関係は、そんなに単純なものじゃない」。
1972年に音楽番組『きんきんケロンパ歌謡曲』(テレビ東京系)の司会で共演し、1978年に結婚した愛川さんとうつみ。
愛川さんには、前妻とその間に生まれた長男と長女がおり、しかもうつみと入籍したのが前妻と離婚した翌日だったことから、当時は“略奪婚”と騒がれた。
以後、そのマイナスイメージを払拭するかのように、バラエティー番組やイベントなどにたびたび夫婦で出演し、2000年にはナイスカップル賞にも選ばれるなど、いつしか「芸能界一のおしどり夫婦」と呼ばれるまでになっていた。「でも、その裏で、うつみさんの気苦労は絶えませんでした。愛川さんは近しい女性の気を引くのがうまいんですよ。『劇団キンキン塾』を立ち上げてからというもの、好みの女性を入団させてはかわいがったりしてね。“舞台稽古”と言っては家に帰らない日も多くて、よくけんかしていました。
ただ、愛川さんは、何を言われても絶対に自分が悪いとは認めない頑固な面があって…。そのうち、うつみさんは怒るのも疲れてきちゃって“自分が我慢すればいいんだ”と、夫への不満を全てのみ込むようになったそうです」(愛川さんの知人)
そして2007年4月、決定的な出来事が起きる。劇団キンキン塾所属の女優、任漢香(38才)との2夜連続の密会が写真週刊誌に報じられたのだ。
当時、うつみは韓流ドラマにハマっていた影響で、韓国に3か月の短期留学をしていた真っ最中。妻のいぬ間の火遊びとあって、愛川さんは自身の不適切な行動を詫びたが、「所属団員の中でも、特に彼女をかわいがっていたことは事実です」と、暗に男女関係を認めるコメントまで飛び出した。
うつみは「あの年で女性の噂が出るなんてカッコいいじゃない」と余裕のコメントを出したが、この時、彼女自身もまた、自分の時間を自由に楽しんでいた。
同年5月には、留学先の大学で、イケメン韓国人学生とのランチデート姿を女性セブンが報じた。同時に、もう長年にわたって愛川さんとは自宅の出入り口も別で、家庭内別居状態であることも判明した。
「熟年の独立した夫婦ですからいろいろありますよ。ただ愛川さんと任さんの関係は、その後さらに深くなっていったようです。深夜に人目をはばかりながらも連日のように彼女の自宅に通っていたようですし、昨年秋にも、愛川さんの行きつけの中華料理店で任さんとデートしている姿が目撃されています。
任さんは、2008年に都内に5000万円ほどの3階建ての一戸建てをキャッシュで買っているんですが、これも“ふたりの家”として愛川さんの助言で購入したようです。そして何より愛川さんが監督する映画は、必ずといっていいほど彼女がヒロイン役。劇団員の間でも、ふたりの関係は単なる愛人ではなく生活を支えるパートナーとして公然のものとなっていました」(スポーツ紙記者)
遺作となった映画『満州の紅い陽』でも、愛川さん演じる主人公を支え、最期を看取るヒロイン役を演じたのは彼女だった。任本人に話を聞くと泣き腫らした表情で、「今私から何かを話すわけにはいかないんです…」と口を閉ざした。
しかし、愛川さんの最期について問いかけると、こう答えた。「私、看取りたかったです…」
※女性セブン2015年5月7日号